ソアノール™のサステナビリティへの貢献

ソアノール™のサステナビリティへの貢献

2015年に国連で採択された持続可能な開発目標「SDGs(Sustainable Development Goals)」は、豊かで活力ある未来をつくるため17の目標を定め、2030年までの達成を目指す世界規模の取り組みです。ソアノール™は社会課題の解決に取り組み、SDGsの目標達成に向けて、国際社会の一員として貢献してまいります。

食の安全、
フードロス削減に貢献

ソアノール™が貢献する
SDGs目標とターゲット

2.  飢餓を終わらせ、食料安全保障及び栄養改善を実現し、
持続可能な農業を促進する

2.1: 2030年までに、飢餓を撲滅し、すべての人々、特に貧困層及び幼児を含む脆弱な立場にある人々が一年中安全かつ栄養のある食料を十分得られるようにする。

12.  持続可能な生産消費形態を
確保する

12.3: 2030年までに小売・消費レベルにおける世界全体の一人あたりの食品の廃棄を半減させ、収穫後損失などの生産・サプライチェーンにのける食品の損失を減少させる。

食品安全の確保

ソアノール™を使用したバリア包材・容器で食品を包装することで、食品の腐敗を抑え、輸送に時間を要する遠隔地まで安全な状態で食品を届けることが可能になります。

  • 消費期限延長
    消費期限延長消費期限延長

    EVOHを使用することにより、食品の腐敗を抑え、
    消費期限の延長に寄与。

    Example...

    ・MAP包装・スキンパック包装
    → 生鮮食品(精肉、鮮魚)や惣菜(中食)等
    ・ハイバリアカップ
    → カフェラテ、ゼリー、ヨーグルト等

フードロスの低減

他の樹脂に比べて優れたガスバリア性を有するソアノール™を食品包装の材料に使用することにより、食品の鮮度を保ち、消費期限を引き伸ばすことができます。
ソアノール™は世界が直面する課題であるフードロスの低減に大きく寄与しています。

  • 鮮度保持
    鮮度保持鮮度保持

    開封後も内容物の酸化劣化を抑制し、鮮度を保持。
    鮮度劣化による廃棄を抑制。

    Example...

    ・調味料用ボトル
    → 醤油、油、味噌等
  • 個包装化
    個包装化個包装化

    生活様式の多様化や食品適量化のニーズから、
    個包装で提供される食品が増加。
    個包装は通常包装よりも外気に触れる面積比率が
    大きいため、ガスバリア性の高いソアノール™が不可欠。

    Example...

    ・ハイバリアトレー・カップ
    → 米飯、コーヒー、プリン、ポテトチップス等
    ・バリアフィルム
    → ハム、チーズ等

食品廃棄の問題は、世界で最も解決されるべき問題の一つです。
世界全体での食品廃棄量は13億トンに上ります。これは生産された食料の三分の一に相当*1します。
一方で、世界中で飢えや栄養不良に苦しむ人々は8億人*2に及んでいます。
今後、世界人口が2050年に97億人(2017年はおよそ75億人)まで急増することが予想*3される中、効率的な食料資源の活用は喫緊の課題です。
国連では「2030年までに、飢餓を撲滅し、すべての人々、特に貧困層および幼児を含む脆弱な立場にある人々が一年中安全かつ栄養のある食糧を十分得られるようにする。」、「2030年までに小売・消費レベルにおける世界全体の一人当たりの食品廃棄物を半減させ、収穫後損失などの生産・サプライチェーンにおける食品の損失を減少させる。」という目標をSDGsで定めており、食品の安全確保とフードロスの削減は全世界で克服すべき課題となっています。

  • *1. 国連食糧農業機関(FAO)
    「世界の食料ロスと食料廃棄(2011年)
  • *2. 「世界の食料安全保障と栄養の現状」2018年版報告書
  • *3. 国際連合「世界人口予測」2017年改訂版

プラスチック使用量の削減に寄与

ソアノール™が貢献する
SDGs目標とターゲット

12.  持続可能な生産消費形態を
確保する

12.5: 2030年までに、廃棄物の発生防止、削減、再生利用及び再利用により、廃棄物の発生を大幅に削減する。

14.  持続可能な開発のために
海洋・海洋資源を保全し、
持続可能な形で利用する

14.1: 2025年までに、海洋堆積物や富栄養化を含む、特に陸上活動による汚染など、あらゆる種類の海洋汚染を防止し、大幅に削減する。

プラスチックの使用量の削減を求める声は日に日に大きくなっています。一方で、包装材料が担う機能はこれからも変わらず発揮されなければなりません。
私たちは、秀でたガスバリア性を有するソアノール™を活用することで、包材の機能性を保持しつつ、プラスチックの使用量を削減できると考えています。

ケース1:
他樹脂層からソアノール™への置き換え

包材中のガスバリア性の低い樹脂をより薄膜のソアノール™に置き換えることにより、プラスチック量削減とガスバリア性確保の両立が可能となります。
例えば、単層PAからPA/ソアノール™/PAの多層にすることで、ガスバリア性をそのままに樹脂使用量を削減できます。

酸素透過度比較(他樹脂との比較)

酸素透過度比較(他樹脂との比較)
酸素透過度比較(他樹脂との比較)
酸素透過度比較(他樹脂との比較)

ケース2:
よりハイガスバリアなグレードの
ソアノール™へ置き換え

既にソアノール™をご使用になっている場合でも、ソアノール™をよりハイガスバリア(より低エチレン組成のグレード)のグレードへ切り替えることにより、ガスバリア性を損なうことなく、プラスチック使用量の削減が可能となります。

酸素透過度比較(他樹脂との比較)

酸素透過度比較(他樹脂との比較)
酸素透過度比較(他樹脂との比較)

ハイバリアグレードを使用することによる
包材量の削減

ハイバリアグレードを使用することによる包材量の削減ハイバリアグレードを使用することによる包材量の削減

多層包材のリサイクル技術開発

プラスチック包材の廃棄量削減に寄与する技術として、弊社ではこれまでソアレジン™ RGシリーズを上市・販売してきました。
ソアノール™を用いた多層包材を製造する際、工程中に発生する端材を回収し、リグラインド層として再利用することがあります。従来、EVOHとポリオレフィンは相溶しにくいため、透明性や強度等の物性が不足するという課題があり、リグラインド層としての使用は困難でした。
しかしながら、弊社が開発した ソアレジン™ RGシリーズを添加することにより、相溶性は改善し、高品質なリグラインド層を設けることが可能となり、シート成形メーカーを中心に広く採用されることとなりました。この技術により、端材となったプラスチックをリグラインド層として有効利用でき、プラスチック廃棄量の削減に大きく寄与しております。

多層包材のリサイクル技術開発多層包材のリサイクル技術開発
リグラインド
(リサイクル)助剤
ソアレジン™ RG500 技術資料

EVOH多層包材は、すでに欧米においてリサイクル可能であるものとして認知されています。*
今後、ますます多層包材のリサイクルが世界から求められる中、ソアノール™多層包材のリサイクル性向上をキーワードとして、リサイクルに関する更なる技術開発を進めて参ります。

(APR) The Association of Plastic Recyclers