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加工技術

成形時の異常現象について

[ソアノール®]の成形加工時に、万が一、異常現象が観察された場合は、以下の点を確認の上、適切な対応を頂けますようお願いします。

(a) 発泡

ソアノール層に気泡が発生するような場合は次のような点をチェックして下さい。

a-1) 原料ペレット中の水分率

ソアノールペレットの水分は、0.1〜0.3%にコントロールされ、防湿包装されていますが、輸送中の破袋トラブルあるいは使い残りの長時間放置等によって吸湿したペレットは発泡の原因になります。ホッパータイプ乾燥機又は熱風循環式乾燥機で90〜110℃、2〜3時間乾燥してご使用ください。

a-2) 樹脂温の異常上昇

樹脂温が240℃以上になりますと発泡の可能性が生じます。シリンダー、ダイの設定温度を下げてください。

a-3) スクリュー構造の不適

急圧縮タイプのスクリューを使用の場合は、ペレットの水分率と関係なく、空気の巻込みにより発泡することがあります。
供給部、圧縮部の設定温度を下げても解決出来ない場合は、別紙(成形加工上の一般的一般的アドバイス)を参考にしたスクリューの変更が必要です。
我々の経験では、適切なスクリューを使用し温度を適正に設定した場合、ペレットの水分率が0.4〜0.5%になっても発泡しません。

(b) スクリューモーター負荷の異常上昇

ソアノールは、一般にPE、PPに比べて負荷が大きくなりますが、スクリュー形状と押出温度条件を選ぶことによって、負荷の異常上昇を防ぐことが出来ます。

b-1) スクリュー形状

ポリアミド或いはPE用の急圧縮タイプスクリューはトラブルの原因となります。L/D、CRによっても異なりますが、急圧縮でのピッチ数は最低4ピッチが必要です。1〜3ピッチの急圧縮タイプのスクリューは、高速回転の場合に限界があります。

ソアノール用スクリューの標準構成:
 供給部 = 30〜40%
 圧縮部 = 20〜25%
 計量部 = 35〜50%

ソアノール用スクリューの具体例:

L/D 供給部 圧縮部 計量部
24 7(29) 5(21) 12(50)
26 9(32) 6(21) 13(46)

数字はピッチ数、( )内は%。

b-2) 押出温度条件

シリンダー温度は、ホッパー側から押出機先端にかけて順次高温にしていくような温度設定、または計量部中央で最高温度とする温度設定が、トルクの異常上昇を防止します。
また、全体に余りにも低い(例えば190℃以下)温度設定は、しばしばトルクの異常上昇をもたらします。

(c) ネックインが大きい場合

ソアノールは、LDPEに比べてネックインが大きくなる傾向があります。次の点にご注意下さい。

  • エアギャップ(ドローディスタンス)を極力小さくする。
  • ダイ温度を下げる。
  • 吐出量と引取速度のバランスを調整する。

(d) 微小ゲルの多発

ソアノールの押出加工中、微小ゲルが多発するケースがあります。これらのゲルには、次の2種類があります。

d-1) 未溶融樹脂

押出成形温度が低すぎる場合(例えば190℃以下)、ソアノールが未溶融のために微小粒子が多発することがあります。(別紙の成形加工上の一般的一般的アドバイスを参考)
また、押出機の練り効果の低い場合に、このような未溶融微小粒子が発生します。もし、未溶融微小粒子が発生した場合は、次の点をチェックして下さい。(同上参照)

  • 押出機のL/Dが小さすぎないか
  • 不必要に高温度に設定していないか(特に供給部で)
  • 大口径の押出機の割にスクリュー回転が低いすぎないか

d-2) EVOHの熱によるゲル化

あまりにも高い押出温度(例えば240℃以上)又は長時間の押出機内での滞留は、EVOHのゲル化を促進して微小ゲルの原因となります。

改定日:2007年11月9日

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